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まだまだ肌寒いが季節はすっかり春である。

 春と言えばもう、あれだ。春先に多いというアレ。
 
「ジェリコ出てないん?」
「いやあ。●●●●の●●が●●●だから●●されてなあ」
「あー。もう。何やってんだか、メーカーは。まあ誠実なとこだからきちんともう一回出してくるだろうけどさ」
「まあねえ」

 みたいな会話をいつものガンショップでしていた訳である。私と、店長と、でもって顔馴染みの問屋の人と三人で。

 そこへ――
「表の日本刀、一万のやつ、あれどんなや?」
 とか微妙に何を聞いているのか意味不明な事を言いつつはいってくるおっさん一人。
 まあこのお店、変な言動の客は私を含めてかなり多いのだが(無精髭にグラサンで入ってきて店主に『おかえり』とか言われるのは最早まともな客ではなかろう。私の事だが)、このおっさん、ジャンパー着てサンダル履きという時点で何というかかなりもう香ばしい感じで。

「本物じゃないよ。外装だけのモデル刀」
「本物とちゃうんか。本物は高いか」
「15万はするよ。最低でもね」
「そうか。そうやなあ。武士の鏡やもんなあ。そもそも明治維新の時にな、武士は刀を棄てさせられたやろう。断髪とかさせられてな。でな、こう、廃刀令に違反して差し出さなかった武士もいたはずなんや。長野の田舎とかにはな。きっとそういう刀とかやな。そういうのは価値あるんや」
「…………」
 警戒警報発令。
 眉を顰める店長以下三人の前でひたすら前後のつながりもあやしいマシンガントークを始めるおっさん。というか誰も聞いてねえよ、そんな事。
 三分間くらい一方的になんかウンチク(だろう、多分。突っ込みどころ満載なのだが)を語り続けたおっさんに、店長が一言。

「……で?」
「いや、だからな。廃刀令がな」
「だから。話はいいから。刀が欲しいんですか? それなら在庫見せますし、値段も提示しますけど。それとも別に買う気はないのかな?」
「いや――」
 と口ごもってから。
「長野県の田舎の侍とかはな、きっと廃刀令に逆らってな、家の鞍にそれをしまってたんや。でも志を知らない孫とかがそれを見つけてな、そんでウリに出たんやな。そういうのは価値があるやろう!?」
「いや、だから。そういうお話はどうでもいいんですよ」
 店長、苛々ゲージ上昇中。
「明治のな――」
「だから! お話はどうでもいいんです。他のお客さんもいるんですよ!」
「ああ、ああ――」
 店長のややきつい口調におっさん、困ったように店内をうろうろ。
「銃を、買おうと想ってな」

 おっさん、廃刀令の話はなんやってん。
 と突っ込みたくなる気持ちを必死に押さえる私。

「どれが銀行強盗するにはええかな」
 …………おいっ!? 

 念のために書いておくと、おっさんまるっきり「素」である。別にふざけてる口調じゃなくて、もう、ナチュラルに、「どの刺身がうまいかな?」と魚屋に聞くよーなノリで聞いてくる。
 うあー。

「うちはノーマルしか置いてないからね」
「この辺とかいいんとちゃうかな」
「全部プラスチックだからすぐ玩具ってばれるよ」
「いや、別にな。俺は人を殺そうってんじゃないねん」
「殺せないよ、こんなもんで」
「脅せればいいんや。脅せれば。金はそれで奪えるからな」
「…………まあばんばりや」
「やっぱり日本刀か」
「だから一万のはこっちも玩具なの」
「しかしな。廃刀令がな――」

 という訳でエンドレス。
 あーもう。
 段々店長の口調もつっけんどんというか「早く帰れッ!!」みたいな感じになってくるんだけど、おっさん、全く聞いてません。というかいつの間にか、何がどうなったのか、大宇宙の神秘的な繋がりで「大学」の話になってます。
「おまえは大学出たんか? 大学は難しいのう」
「出てるよ」
「でてんのか。頭ええんやな。早稲田か。慶応か」
「ちがうよ」
「じゃあどこなんや!」
「どこでもいいやろが、そんな事。何の関係があんの」
「大学出てるんやったら方程式とけ。今すぐといてみい」
「…………」
「とかれへんのか。なんや。どうして夜間高校中退してん?」
「誰が?」
「あんたが」
「だから大学出てるって言ってるやろ」
「方程式とけ。方程式。数学って難しいやろ。法的式とけ」
「…………(無視)」
「なんやとかれへんのか。数学無い大学にはいったんか。社会と国語だけの学校か。仏●大学か。そんなんやったらな。俺でも入れるんや」
 大胆発言。
 というかおっさん、●教大学の生徒と教師に謝れ。いやマジで。――と言いたいのだが、下手に突っ込むとこっちに絡んできそうな勢いなので黙っている私。
 おまけに銀行強盗がどう、とか、更に口にする。
 それこそ銃とか刀とか渡したら、その場で強盗にクラスチェンジしそうな感じ。

(暴れたらぶん殴ろうか?)
(やめときなさいって)
 店の端に置いてある木刀に手を掛けてアイコンタクトする私と、店長。

「だからもう買わないのならかえってくれ」
「なんや。俺でもな。方程式ないんやったら大学入れるんや。ばーか」

 とか言いつつようやく出ていくおっさん。(実はここに記載していないだけで、この三倍くらいの意味不明なやりとりが続いていた訳だが)

「…………なんだかなー」
「春先には多いのよ」
「マジか!? あれってマジなのか?」<役所の務めていた友人もそんな事言ってたが
「酒も入ってたみたいだしねえ」
「うーん」
 
 まあ店の扱っている商品の関係なのか、良い人も多いが、おかしな人もかなり多い訳で。いきなり入ってきて「チャカくれチャカ!」と実銃要求する奴とか、「警棒くれ警棒。ほら、俺ってマリファナ売ってるから、護身用具もってないと危ないねん」とか「マカロフにあうグリップくれ」とかまあ、色々と危険度大爆発の発言ののっけからする客も多い訳で(基本的に全員『素』です)。

「大変やねえ」
「まあねえ」

 という訳げゲン直しにマルイの作るモデルガンを買う。
「作ってる暇無いから作っといて」
「オッケー。謎のイラン人に任せなさい」
「いつからイラン人になったんや、あんたわ」
 という事で店にあったキットのオートを全部大人買い(つってもコルトガバメント、ワルサーP38、モーゼルM712の三つのみだが)。チャチといえばチャチなこのシリーズ、しかし値段が安いし(3000円弱)、プラパーツがほとんどなので、耐久性無い代わりに、飾っておくには錆びなくて良い。

 しかしW●。
 いい加減同じ型でバリエーション商売すんのやめい。時期新製品はベレッタM84のサイレンサータイプだと? 正気か?
 などと想いつつも、これ以上書くとあのメーカーは「名誉毀損だ!」と裁判ふっかけてくる可能性大なので書きません。つるかめつるかめ。

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